施工事例
排熱の事例②
食品加工業 U社の場合
- 施工場所工場
相談内容
・煎餅焼成機の熱で工場内が暑くてたまらない。この暑さを何とかしてほしい。
・特に暑い日は体調不良になる作業員がいる。
施工前の状況
・暑さの原因は何なのか現場を調査した。暑さは太陽光が屋根を熱する日射熱と焼成機で煎餅を焼くためのガスの燃焼熱が主な発生源と分かった。
・調査をした9月の残暑が厳しい暑い日であった。網戸付の窓は全開だったが40℃近い室温があった。ドーム屋根の工場はガスの燃焼空気が高所にたまり抜けが悪く、作業員が酸欠に陥る大変危険な状態で作業をしている。
・循環線で熱を散らしている。
・既存排気ダクトがあり、数台の煎餅焼成機に接続されているが、内部の熱までを全部引っ張られるため調節ダンパーは全閉になっているので、ほとんど排気されていない。
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LPガス式煎餅焼成機。熱の発生源23台稼働
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ドーム型の屋根に排熱が溜まっていく。
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既存ダクトに接続系統はダンパー全閉。
改善方法
・煎餅焼成機のガス燃焼空気の排気のみ行うことになった。
・焼成機天板より燃焼空気が排出されている。機器本体の内部温度を下げないよう間接排気とし、煎餅焼き品質に影響が出ないよう考慮した。
・焼成機の排気口が6m以上の長さがあるため、全体を均一な風速で吸い込みできるようバッフル付き天蓋フードとした。
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バッフル付き天蓋フード。
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機内温度が低下しないよう間接排気とした。
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既存排気ファンを有効活用しコストダウン。
効果
・効果あり。
・高温のガス燃焼空気が排気されたことで風の流れができ外気が入ってくるようになった。燃焼ガスが充満し作業員が酸欠の危険にさらされることないだろう。さらに涼しい環境にするにはエアコンを用いて冷房をしなくてはならない。