施工事例
油煙・オイルミストの問題
金属切削加工業 S社様の場合
- 施工場所工場
- 施工内容換気・局所排気工事
- 設備ダクト
お困りごと相談内容
大型の切削機導入に伴い、工場内に加工時に発生する油煙(オイルミスト)が大量に立ち込めるようになった。
数百万掛けて工場内の油煙を除去するオイルミストコレクターを天井から9台吊り下げたが、よけい工場内に煙が拡散され効果が得られなかった。
急きょ、自営でポータブルファンでの排気を試みたが全く改善されなかった。
健康に悪影響を及ぼす可能性がある煙が独特の油臭から作業員からも改善指摘されている。どの業者に頼んでも問題解決困難なため、島守ダクトへの相談となった。
施工前の現状
現状確認のため、打合せ後工場へ入ると、もやがかかり油煙が工場内を立ち込めていた。
切削油のにおいが鼻をつき、早急な対策が必要と感じた。
オイルミストコレクターの排気風が切削機にあたり油煙を拡散してしまっている。
油煙を除去するための装置が、逆に煙を拡散してしまって意味のない配置施工がされていた。
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加工を開始すると大量の油煙が立ち込める。
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既存の天吊形オイルミストコレクタの排気風の風下に切削機があるため、油煙が拡散されてしまう。
改善方法
普通なら安易に集煙フードで囲う方法がとられるが、煙の場合は「元から絶たなきゃダメ方式」が最適である。広がった煙を吸い込むには、大量の風量が必要となり、巨大な送風機が必要となる。ランニングコストとイニシャルコストの観点から、切削機のドリルの直近から油煙を吸い込むのが一番効率がよく、送風機の風量が小さくて済む。
ファンモーター容量も小さくて済むため安価に導入でき費用対効果のよい方法で施工することになった。
ダクトは吸込み風速が早いため切削油も多少吸い込む可能性があることから、塩ビ製を使用した。
排気ファンは、安価な空調用ファンを使用した。
しかし、気密性が悪く油煙内の油がファンケーシングから漏れ出すことを想定し、そのための油受けを取付けた。
受け皿の油は配管を通りドレンバケツに溜まり改修出来るようにした。
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切削機の直近から塩ビ硬質ダクトホースで高速な風速で吸い込む。
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切削機が上下動するので、ダクトもフレキシブルに追従するダクトホースを用いた。
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ダクトは耐油性のある塩ビ製。
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油受け付排気用シロッコファン。
結果
絶大な効果あり。
工場内の環境は一変し、油煙スモックがかかることがなくなった。
管理部部長様をはじめ、従業員の皆様より喜びの声というより、驚きの声を頂きました。オイルミストコレクター取付費用の1/5以下の費用で効果絶大である。